皆様方も十分知っているところだとは思いますが、今般、会計・税務ともに、収益認識の考え方が大きく変わります。
認識の変化
そもそもこの背景には、国際会計基準や米国会計基準との調和という会計の世界での影響があるものの、これを受けた税務においても、平成30年度税制改正で法人税法に明確化される予定であるため、職業会計人としては、絶対的に知っておくべき事項となります。
この点、税務会計を中心とする中小法人等には、直接的な影響は少ないだろうと思慮されるものの、本来の考え方を知らずしては、やはり適切な対応はできません。
ただ、現状としては、この分野に関する情報量がまだまだ少ないことから、当面は、当法人で購入した書籍を基に、制度の内容というよりも、設例をつかって、新しい考え方では一体どうなるのかということをしっかりイメージしてほしいと思います。
なお、税務については、まだ、法案が通っていませんので、そこがはっきりするまでは、会計の分野のみを取り上げていきます。
例題
Aに関して解説を確認したいという方は、声をかけてください。
Q 企業は、当期首においてA商品の販売(10,000千円)と2年間の保守サービスの提供(2,000千円)を一体で顧客と契約し、当期にA商品を顧客に引渡し、当期と翌期に保守サービスを行う。この場合、企業が当期において認識する収益はどうなるか?
A 11,000千円(A商品の販売代金10,000千円+2,000÷2年×当期分)