商品や製品等の販売契約においては、顧客から返品権(例えば、○日以内であればいつでも返品OKというものや、契約上、販売数量の○%は返品OKといったような形態)が付されている場合があります。
今回の情報では、収益認識基準のうち、この返品権付きの販売に係る会計処理を取り上げます。
会計処理のポイント
返品権付きの販売に係る会計処理のポイントは、次のとおりです。
①商品等を販売する企業側からみると、確実に権利(通常、対価としての金銭)を得ると見込まれる額を収益として認識する。
②返品が見込まれる商品等については収益を認識せず、返品に応じる義務を返金負債として認識する。
③一方、売上原価については、顧客から商品等を回収する権利を返品権として認識するとともに、対応する売上原価を修正する。